秋の暮らし2012年9月18日 白いゴーヤ
「ほらね」と勝ち誇ったひとり言を言いながら、壺中天の秋の午後、カンカン照りの中を歩いていると、近所のセンセの一人が呼び止めてくださった。
「ゴーヤ作ってる?」
作ってないのを知ってるのにネ、これが社交辞令。
見た一瞬、ペルーの白いとうもろこしかと思ったくらい、太っていて、皮のしわの隆起が粒々と大きく、真珠色のツヤがある。
「苦味がうすいから、種とって、きざんで、さっとゆでて、炒めて砂糖醤油。仕上げに農協の味つけ酢をたらすと、ひと味おいしくなるよ。」
「よく実るし、白いと畑の中で目立つでしょう、だからせっせと取らんとならんの。」
小さいのは長さ15センチ150グラム。大きいのは450グラム。
「チャンプルーにもできるけど……」
続きはたぶん、豆腐も白いし卵も薄色だから見た目がぱっとしない。と伝えたいけど、目の前でゴーヤが聞いているからゴーヤの耳に遠慮した、という風情。いい人だなと思う。