テーマは「国産小麦の全粒粉と、自家野菜でつくるパンと菓子」
ひなぎくきつねでは、2002年6月の開店から、「クラシックな銘菓を楽しむ」を統一テーマにしたイベントを続けています。
その第5期が「きんからげつベーカリー」。「国産の小麦全粒粉と自家野菜でつくるパンと菓子」をテーマに、2007年12月に始まりました。
材料のうち、小麦は北海道産、きび砂糖は沖縄産、乳製品は国内のメーカー。
野菜、豆、果物の一部は、八ヶ岳南麓の自家畑(無農薬、植物性有機栽培、自家採種)で収穫したものです。
■小麦全粒粉について
ケーキやパンをつくる白い小麦粉は、米でいえば白米にあたる部分(胚乳)を粉にしたもの。でんぷんが主体です。
胚乳の周囲には、ふすま(ブラン)と胚芽(ジャーム)があり、こちらはビタミン・ミネラルの宝庫です。
米も小麦も、穀物のひと粒は、胚乳、ふすま、胚芽の三つの部分で構成されます。
割合として胚乳が80%、ふすま+胚芽が20%。
白い小麦粉はこの20%を食用からはずす、ということなので、欧米の多くの国では、国民の健康維持と、食料資源確保の両面から、小麦粉は全粒粉の使用を推奨(なかば義務づけ)しています。
日本のパティシエやブーランジェリの方とお話すると、「最近は買う人も知識では全粒粉が良いと知っている。けど、食べるにはボソボソしておいしくないと思うから、全粒粉の製品はつくっても売上げにならないのです」。
ということから、ひなぎくきつねは「全粒粉100%の、香りよく、ふんわり楽しめるケーキとパン」の試作に取りかかりました。これが第5期の始まりです。