17お手伝いベジタリアン五十品 No.44 野菜てんぷら
てんぷらは、家でする人と家でしない人がはっきり分かれる料理のひとつです。する人は「こんなに簡単におかずができるものを」といい、しない人は「あまった油をどうするの。面倒だし、身体に悪いわ」。
「てんぷら」は魚介や野菜を種に、小麦粉・卵・水を合わせた衣をつけて油で揚げた料理。狭い意味では魚介類の揚げ物をさし、野菜には「精進揚げ」という名前が用意されています。衣に加える卵が卵黄だけのものは「金ぷら」、卵白だけのは「銀ぷら」ともいうそうです。
材料 れんこん さつまいも ごぼう にんじん あしたば
根菜のてんぷらの良さは、ゆっくり揚げられる点です。れんこんとさつまいもは厚さ1cmの輪切り、ごぼうとにんじんは千切り。市販のてんぷら粉を冷水で溶いて種をくぐらせ、小さめのフライパンに手持ちの油を浅く入れて揚げます(揚げ油を買うと結局余ると思います)。手持ちはサラダ用の亜麻仁油(フラックスシード)とEVオリーブオイルなので、オリーブオイルで揚げました。オイルは使い切ります。
長野県とは限りませんが、日時を約束してお茶によばれると、お茶うけにお菓子と漬物のほか、野菜のてんぷらを揚げてくださることがあります。それも鍋に付ききりでなく、お茶をいれながら、話の途中でひっくり返しに立つというゆったりさ。油の面の8割まで種を入れ、浮くまでさわらず、一度だけ返すのがコツとか。春先の種は、たらのめ、こごみ、ふきのとう、菜花、セロリ新芽、アスパラガスなど豪華絢爛。洋風のお茶会なら、ケーキやチョコレートのほか、サンドイッチも用意しましたという感じかな、となつかしく思い出します。