季節の香りを移すスポンジケーキ ふきのとうのバタースポンジケーキです ふきのとうの野趣そのものの 稚拙さ 土の匂い ほろ苦い味が 砂糖の甘やかさ 発酵バターの香り 油分と おたがい浸食しあい どれも元の個性を保ったまま それはそれは けっこうになっているのです 香りは 食べものにおいて 食べられることの次に だいじな要素と考えています
季節の香りを移すスポンジケーキ ふきのとうのバタースポンジケーキ 15㎝ミドルの丸型で焼くのは初めてでした 生地に厚みがあるので 焼成温度160℃ 時間40分 ふんわりして 多くの方に食べやすくなり 低温なので 飾りにのせた菜の花の黄色も 色を残しています
季節の香りを移すスポンジケーキ 年明けて初めての 季節を香り移すスポンジケーキは ふきのとう ふきのとうは てんぷらや油味噌にするので 香りが油分によく溶けるのだろうと バタースポンジにしています 半信半疑のテストを始めて 今年で四年め 地面にふきのとうを見つけたときの どきっと胸が温かくなるうれしさ 「今年も菓子にできました」と空を見上げる めぐる一年への寿ぎ 里山の 春を待つ季節 がかたちになった食べものと思います
畑がはじまります ルバーブの発芽は玉状で 地面にビー玉をころがしたようです それが 歌の「むすんでひらいて」のように パっとひらき 小さい緑の手のひらが列になるころ 畑の準備がはじまります 最初は 土の表面を手持ちのカマでこそげて まだ1cm以下の雑草を 根が発達しないうちに 四方に散らします そこに 牡蠣の殻を粉にした白い石灰をまき 土とまぜて 土の酸性を中和します 2020.04